『虚ろな十字架』

ブックレビュー ☆4つ

『虚ろな十字架』 東野 圭吾

罪を犯せば法によって裁かれる。
法で裁かれ刑罰を負うことは、十字架を負うことになるのだろうか。

最近お気に入りの新明解 国語辞典によると、

【十字架】 罪人をはりつけにする十字型に組み合わせた柱
「十字架を負う=どのような手段によっても消し去ることの出来ない苦悩(苦難)を一生負い続ける」

とある。

加害者・犯罪者は、刑期を終えることで、処罰を受けることで、犯した罪から解き放される。
十字架を一生負うことになるのは、むしろ被害者や遺族のようだ。

あるいは、刑罰を受けなかったからこそ十字架を負い続けることもあるのかもしれない。

そして、死刑は決して十字架を負うことにはならない、と思う。

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『虚ろな十字架』 東野 圭吾 著 光文社

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