『マカロンはマカロン』
ブックレビュー ☆3つ
『マカロンはマカロン』 近藤 史恵
下町の小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マル。
不愛想だが料理の腕は確かな三船シェフが、客がかかえたちょっとした問題に、するどい観察力と、フランス料理の知識に基づいた推理力、そしていささかのあつかましさでズケズケと切り込む。
『タルト・タタンの夢』 、『ヴァン・ショーをあなたに』 に続くシリーズ第3弾だが、3年ほど前に読んだ前の2作は、内容をすっかり忘れてしまった。
ま、そんな感じの軽い短編ミステリーなのだ。
1話ごとに提供される様々な料理が魅力的だったことだけは覚えているが、それは今回も同様。
僕はフランス料理を食べる機会はまったくないし、小難しい名前の小洒落た料理にはあまり興味はないが、豚の血を固めたソーセージや牛生肉のタルタルステーキなんてそそられるねぇ。
このところボリュームのある小説を続けて読んでいたので、箸休めに的にさらっと読めてちょうど良かった。