『村上春樹 雑文集』

ブックレビュー ☆4つ

『村上春樹 雑文集』 村上 春樹

僕は、19歳の夏に『風の歌を聴け』の文庫本を手にして以来30年以上、作家 村上 春樹の熱心な読者だが、ハルキストではない、と思っている。
僕と同じように、「ハルキスト」と呼ばれることに抵抗を感じる人は多いようで、少し前に公開されていた村上さんと読者の交流サイト「村上さんのところ」の中で、村上 春樹 氏はそんな人のために 「村上主義者」と主張することを提案していた。まぁ冗談半分だろうけどね。

和田 誠さんの白ねずみと安西 水丸さんの黒うさぎが楽しげにおしゃべりしている表紙のイラストがかわいい本書は、1979年から2010年までの、未収録・未発表の文章が集められている。
受賞の挨拶、インタビュー、エッセイ、寄稿文などさまざまだが、どんな文章にも村上春樹性が感じられるというのはすごいことだなぁと感心する。
「壁と卵」なんて何度読んでも感動するし、ジャズについて書いた「ビリー・ホリディの話」もとても好きだ。
やっぱり、村上春樹って良いなぁ、と思う。

だけど、「ハルキスト」も「村上主義者」も、誰が命名したかの違いだけで(その違いはそれなりに大きいかもしれないけど)本質的には大して違わないんじゃないかなぁ。
だって、作家と読者っていうより教祖と信者みたいで薄気味悪いじゃん。
そんなわけで、これからも僕は「村上 春樹の熱心な読者」、でいようと思っている。

 Photo
『村上春樹 雑文集』 村上 春樹 著 新潮社

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